【12月7日 AFP】南アフリカ・ケープタウンのパブが、白人を同伴していない黒人の入店を拒否したとされる動画が拡散し、非難の声が広がっている。問題のパブは6日、休業した。

 黒人男性のタビソ・ダンカさん(25)が先週、「ハンクズ・オールド・アイリッシュ(Hank's Olde Irish)」への入店を断られたとされる。

 拡散された動画には、ダンカさんの白人の友人クリストファー・ローガンさんが、パブの店長らしき人物と言い争っている様子が映っている。

 その中でローガンさんは、ダンカさんが友人たちに合流するため入店しようとしたところドアマンに止められ、黒人は白人と一緒でなければ入れないと言われたと主張している。「この国で差別は犯罪だ」というローガンさんの声も捉えられている。

 AFPがパブに電話取材したところ、対応した男性は弁護士と話すまでノーコメントだと語った。

 休業中のパブのドアに張られた紙には、店が差別をしたというのは「事実無根で証拠がない」と書かれていた。オーナーと従業員に対する脅迫があり、動画に映っていた「主要人物」に暴行されたともしている。

 さらに、「オーナーとして、いかなる理由でも差別したことはなく、従業員に差別するよう指示したこともない」と説明している。

 政府は警察に対し、「ぞっとするような人種差別事件」を迅速に捜査するよう要請した。警察によると、週末に暴行事件が2件記録されており、捜査が進められている。(c)AFP