【12月7日 AFP】ウクライナのドミトロ・クレバ(Dmytro Kuleba)外相は6日に放送されたインタビューで、ロシアによるウクライナ侵攻後にインドがロシア産原油の輸入を増やしたのは「非道徳的」だと非難した。

 インドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル(Subrahmanyam Jaishankar)外相は5日、欧州はロシア産化石燃料依存からの脱却を目指しているが、いまだに輸入量はインドを大幅に上回っていると主張し、ロシア産原油の割安価格での輸入を正当化していた。

 これに対しクレバ氏はインドの民放NDTVで、「欧州も同じことをしている」と主張してロシア産原油の輸入を正当化するのは「完全に間違っている」「非道徳的」だと反論した。

「インドが原油を安く購入できるのは、欧州のおかげではない。ウクライナの苦しみ、悲劇、ロシアがウクライナに対して仕掛けた戦争が原因だ」

 現地メディアによると、ロシアによるウクライナ侵攻開始以来、インドは安価なロシア産原油の輸入を6倍に増やし、今ではロシアが最大の原油輸入元となっている。

 インドは、ウクライナ侵攻を原因とする世界的な物価上昇で大勢の貧しい国民が大打撃を受けているため、可能な限り安価な原油を輸入するしか方法はないと主張している。(c)AFP