【11月20日 AFP】20日に開幕するサッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)で、「OneLove」のメッセージと虹色のマークが入った腕章を着けようとする欧州のチームと、代わりに別の社会活動を支持する腕章を提案する国際サッカー連盟(FIFA)との間で、衝突が起こる可能性が生じている。

 欧州の各チームは、同性愛が違法とされるカタールでLGBTQ(性的少数者)への扱いが問題になっていることを受け、多様性と包括性を推進する「OneLove」活動を開始し、虹色のキャプテンマークを試合で着用することを決めた。

 これに対してFIFAは19日、全チームの主将に対して「Football unites the world」や国連(UN)が推進する「Share the meal」活動など、別の社会的メッセージを伝える腕章を着けることを求めた。

 それでもドイツ主将のマヌエル・ノイアー(Manuel Neuer)は、本番では「OneLove」のキャプテンマークを使うとし、「欧州の他の国も(腕章を)着けるし、みんなでやるのはいいことだ」と語った。デンマークのクリスティアン・エリクセン(Christian Eriksen)も、FIFAから処分が下るかにかかわらず、主将のシモン・キアル(Simon Kjaer)が虹色のキャプテンマークを巻くと話している。

 イングランドサッカー協会(FA)も「OneLove」活動を支持する構えだとみられており、現在はFIFAが求めるものと虹色のキャプテンマークの両方を着けてもいいか、確認を求めている最中だとされている。

 AFPはFIFAに問い合わせたが、回答はなかった。(c)AFP