【11月19日 AFP】22-23フィギュアスケートグランプリ(GP)シリーズ第5戦、NHK杯(NHK Trophy 2022)は18日、男女シングル・ショートプログラム(SP)などが行われ、今年の世界選手権(ISU World Figure Skating Championships 2022)を制した坂本花織(Kaori Sakamoto)と宇野昌磨(Shoma Uno)はジャンプのミスがあり、それぞれ2位発進となった。

 先月のスケート・アメリカ(Skate America 2022)で優勝し、NHK杯では3連覇を目指す坂本は、米歌手ジャネット・ジャクソン(Janet Jackson)の楽曲「ロック・ウィズ・ユー(Rock with U)」と「フィードバック(Feedback)」に乗せた軽快なパフォーマンスで身体能力の高さを示し、冒頭にはダブルアクセルを力強く成功させた。

 しかし、続く3回転ルッツはこらえての着氷となり、3回転フリップと3回転トーループの連続ジャンプもバランスを崩して回転不足の判定となった。演技後には「連覇も懸けて、ファイナルも懸かっている勝負の中で、こういう出来だったのはちょっとふがいない」と悔しさをにじませた。

 一方、韓国の金芸林(Kim Ye-lim、キム・イェリム)は優雅な演技を披露し、北京冬季五輪で銅メダルを獲得した坂本の68.07点を上回る、72.22点で首位発進した。日本勢は住吉りをん(Rion Sumiyoshi)が68.01点で3位に続き、渡辺倫果(Rinka Watanabe)は58.36点で9位につけた。

 男子SPでは、フランス杯(Internationaux de France 2022)で2位に入った22歳の山本草太(Sota Yamamoto)が96.49点でトップに立った。ダイナミックな4回転トーループと3回転トーループの連続ジャンプでルーティンを開始した後、4回転サルコーとトリプルアクセルの着氷にも成功し、三つのスピンでもレベル4を獲得した。

 北京五輪の銅メダリストで24歳の宇野は、冒頭の4回転フリップには成功したものの、続く4回転トーループで転倒。それでも、すぐに本来の調子を取り戻して残りのルーティンはクリーンに滑り、91.66点を獲得した。

 宇野は演技後「(3回転)アクセルも跳ぶことができましたし、ステップもスピンもこの前のカナダ大会に比べると、しっかりやれていたんじゃないかなと思います」とコメントし、19日のフリースケーティング(FS)での巻き返しを誓った。

 フランスのアダム・シャオイムファ(Adam Siao Him Fa)が87.44点で3位に続き、友野一希(Kazuki Tomono)は85.07点で4位につけた。

 ペアSPでは、三浦璃来(Riku Miura)/木原龍一(Ryuichi Kihara)組が78.25点で首位発進した。

 アイスダンス・リズムダンス(RD)では、カナダのロランス・フルニエボードリー(Laurence Fournier Beaudry)/ニゴライ・サアアンスン(Nikolaj Soerensen)組が85.66点でトップに立った。日本勢は村元哉中(Kana Muramoto)/高橋大輔(Daisuke Takahashi)組が75.10点で5位、小松原美里(Misato Komatsubara)/小松原尊(ティム・コレト、Tim Koleto)組が66.65点で8位につけている。(c)AFP