【11月4日 AFP】ポーランドは、同国北東部と接するロシアの飛び地カリーニングラード(Kaliningrad)との国境沿いに、不法越境を防止するための鉄条網の設置を開始した。ポーランドでは、ロシアがカリーニングラードを通じて不法移民の流入を画策しているのではないかとの懸念が生じていた。

 ポーランドのマリウシュ・ブワシュチャク(Mariusz Blaszczak)国防相は2日、国境沿いへのフェンスをの設置について発表。記者会見では「カリーニングラードの空港は現在、中東や北アフリカからの航空機を受け入れている。ポーランド国境の安全性を高めるために行動を取ることを決断した」と述べた。

 設置は国境線に沿って210キロに及ぶ。高さ2.5メートルの鋭利なワイヤフェンスで、電子機器も取り付ける。

 ポーランドでは昨年、ロシアの同盟国であるベラルーシ経由で主に中東から不法に侵入する移民や難民が相次いだ。このため同国はベラルーシとの国境沿いに鉄製の壁を建設した。

 西側は、地域を不安定化させる狙いでベラルーシ政府が意図的に動いているとみているが、同国はその事実はないと否定している。

 映像は3日撮影。(c)AFPBB News