【11月4日 AFP】中米エルサルバドルは3日、ギャング構成員の墓の「聖地化」を防ぐため、墓石を破壊していると明らかにした。

 オシリス・ルナ(Osiris Luna)法務副大臣は、ギャング構成員の墓の場所を報告するよう市民に呼び掛け、「エルサルバドルにテロリストの居場所はない」「テロリストは、もはや死んだ犯罪者の思い出を『美化』できないだろう」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 ルナ氏は、ハンマーやつるはしで墓石を粉砕する場面の動画を添付。墓石の中には、同国で最も凶悪なギャング「マラ・サルバトルチャ(Mara Salvatrucha)」の略称「MS-13」が刻まれているものもある。

 墓石の破壊は、中南米の故人をしのぶための祝祭「死者の日(Day of the Dead)」の10月31日に合わせて、首都サンサルバドル西部の公営墓地で始まった。

 政府によると、墓石は撤去されるが、遺骨はそのまま残される。これまでに何基を破壊したかは明らかにされていない。

 ナジブ・ブケレ(Nayib Bukele)大統領はギャングとの「戦争」と銘打ち8か月にわたって取り締まりを実施。構成員5万5600人以上を逮捕した。厳しい取り締まりは賛否両論を呼んでいる。(c)AFP