【11月2日 AFP】エチオピアで戦闘を続けている政府軍と反政府勢力「ティグレ人民解放戦線(TPLF)」は2日、南アフリカで開いていた和平協議で、停戦に合意した。協議を仲介したアフリカ連合(AU)特使が発表した。

 エチオピア北部ティグレ(Tigray)州で2年前に始まった内戦は深刻な人道危機を引き起こし、米国の推計では50万人が死亡したとされる。エチオピア政府とTPLFとの正式な和平協議は今回が初めてで、先月25日に始まり、30日の終了予定日を超過して続いていた。

 AU特使として協議を仲介したオルシェグン・オバサンジョ(Olusegun Obasanjo)元ナイジェリア大統領は南アフリカの首都プレトリアで記者会見し、双方が敵対行為の停止に加え、「組織的、秩序的、そして円滑かつ協調的な武装解除」、法と秩序の回復、各種サービスの復旧、人道支援物資の自由な移動、民間人の保護などに合意したと説明。

「きょうは、エチオピア、アフリカの角(Horn of Africa)、そしてアフリカ大陸全体にとっての新たな夜明けの始まりだ」としつつも、「この瞬間は和平プロセスの終わりではなく、始まりだ。本日署名された合意内容の履行が重要だ」と指摘した。(c)AFP/Zama LUTHULI