【10月29日 AFP】チェコの首都プラハ中心部にあるバーツラフ(Wenceslas)広場で28日、物価上昇を招き、自国民よりもウクライナを優先しているとして政権に抗議する大規模デモが開催された。

 デモは、極右とつながりのある「チェコ共和国ファースト」運動が10月28日の独立記念日に合わせて呼び掛けて行われた。警察発表で「数万人弱」が参加した。

 デモ隊は閣僚たちを「(政治の)素人」と非難する横断幕を掲げ、政権の退陣を求めた。

 参加者の一人はAFPに対し、「現政権はチェコ共和国史上最悪だ。そう思っているのは私だけではない」と語り、エネルギー価格の高騰を招き、自国民よりもウクライナに関心を持っているとしてペトル・フィアラ(Petr Fiala)首相率いる5党連立政権を批判した。

 ロシアが2月にウクライナ侵攻を開始して以来、政府はロシア寄りのウェブサイトを複数閉鎖するなど、「検閲が増加している」という。

 チェコは欧州連合(EU)の議長国を担当しており、ウクライナに多大な軍事・人道支援を行ってきた。

 チェコ(人口約1050万人)の9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月より18%上昇し、インフレ高進に見舞われている。(c)AFP