【10月28日 Xinhua News】中国貴州省(Guizhou)黔東南(Qiandongnan)ミャオ族トン族自治州では秋の収穫期になると、地元のミャオ族やトン族の人々が、地域を代表する料理「腌魚(えんぎょ)」を作り始める。

「腌魚」作りは、元気で新鮮で甘い「稲花魚」(田んぼで飼育され、稲の落花を食べる魚)を選ぶことから始まる。そして魚の腹を切って内臓を取り除き、平らに並べて幾重にも重ね、層ごとに粗塩と米酒(蒸留酒)を振りかけ、2日ほど十分漬け込む。

 腌魚の味は発酵に使う「糟(かす)」作りで決まる。花椒や茴香(ウイキョウ)、霍香花(カワミドリ)などの香料をつぶして唐辛子と混ぜ、その後、鍋を再び火にかけてもち米を蒸し煮し、鉢にもち米、酒醸(米から作った発酵調味料)を加え、香料と混ぜて腌魚の糟を作る。

 漬けた稲花魚を取り出し、全身に赤い衣装をまとわせるかのように糟をまぶして、底の部分にも敷き、腌魚を再び桶に入れる。層ごとに糟を敷き重ね、力強く押し、最後に大きな重しを置いて桶にふたをする。2カ月待つと、稲花魚の腌魚が珍味となって完成する。(c)Xinhua News/AFPBB News