【10月26日 AFP】カリブ海(Caribbean Sea)の島国ハイチの保健・人口省は25日、国内でコレラの感染が急拡大し、23日時点で疑い症例が1972例、死亡例が41例となったと明らかにした。19日時点では疑い症例が964例、死亡例は33例だった。

 今回のコレラ流行は10月に始まった。ハイチでは2010年に始まり、1万人以上が亡くなったコレラ流行が2019年に収束したばかり。

 疑い症例の大多数は西(Ouest)県、首都ポルトープランス、スラムとして知られるシテソレイユ(Cite Soleil)で確認されている。

 国連(UN)のステファン・ドゥジャリク(Stephane Dujarric)報道官は、国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)のデータを引用し、14歳未満の子どもが疑い症例の約半分を占めていると述べた。

 また、ギャングが国内の主要な港や石油ターミナルを封鎖したことに伴う燃料不足でNGOの活動が妨げられ、コレラ対策に不可欠な清潔な水の供給にも支障が出ているとも述べた。

 ハイチ政府は国際社会に対し、悪化し続ける健康・治安危機への支援を求めている。

 国連安全保障理事会(UN Security Council)は、アントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長の要請を受け、治安回復のための国際部隊の派遣を検討している。

 2010年にハイチにコレラ菌を持ち込んだのは、国連平和維持活動(PKO)部隊だった。(c)AFP