【10月15日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は14日、ウクライナに対する大規模な攻撃は「今のところ」計画していないと言明し、ロシアの目的は親欧米路線をとるウクライナを「破壊」することではないと述べた。

 ロシア軍は数日前、首都キーウを含むウクライナ全土にミサイル攻撃を行っていた。だがカザフスタンで開かれた独立国家共同体(CIS)首脳会議を終えたプーチン氏は記者会見で、「今は他にやるべきことがある」として、「今のところは大規模攻撃の必要はない」と発言。「われわれはウクライナの破壊を使命としているわけではない」と明言した。

 ロシア軍はここ数週間、ウクライナで占領地を相次いで失っている。プーチン氏は「今起きていることは、控えめに言っても不愉快なことだ」としつつも、2月に侵攻を開始しなかったとしても「後で同じことが、われわれにとって一層不利な条件で起こっていただろう。だからわれわれは、正しく時宜を得て行動しているのだ」と主張。CIS諸国がウクライナ紛争を「懸念」していることを認めつつも、ロシアとの関係に影響を与えるものではないと強調した。

 また、先月21日に発表し、国民の混乱や国外脱出を引き起こした部分的動員令に関しては、対象を拡大する予定はないと説明。目標人数である30万人のうち22万2000人が徴兵されており、動員は約2週間以内に完了するとの見方を示した。(c)AFP