■独立後に始まったロシアとの関係

 ブルキナファソ議会でロシア友好連盟の会長を務めるアンリ・クビザラ(Henri Koubizara)氏は、「(ロシアとの関係は)常に存在し続けてきたが、これまでは目立たなかった」と説明する。

 マリと同様、ブルキナファソとロシアの関係は、独立後に始まった旧ソ連との外交関係や教育交流にさかのぼる。旧ソ連でペレストロイカ(Perestroika)という改革が行われた1980年代中盤には、ロシアとの関係強化の動きは弱まり、91年のソ連崩壊で壁に直面したとクビザラ氏は解説した。

 同氏によると、新たな世代の台頭により、アフリカで「ロシアは再び居心地の良さを味わっている」という。

 ここ10年で存在が注目されるようになった一人に、「フランスは去らなければならない(France Must Leave)」という組織を創設したラサン・サワドゴ(Lassane Sawadogo)氏がいる。

 サワドゴ氏はAFP記者に対し、フランスに対する不満をぶちまけた。旧宗主国フランスが作った共同通貨CFAフランもその一つだ。同通貨は、旧植民地の国々の取引を円滑にする狙いだが、通貨を通じた支配との批判もある。

 同氏はさらに、フランス企業に有利な契約を政府が主導したり、戦略的な希少金属を支配したりしているとの批判を展開した。

 とはいえクビザラ氏は、ブルキナファソにおけるロシアの存在感を過大視すべきではないと警告する。その一方で、首都に繰り出したデモ隊と同様、苦境に直面している軍はロシアの軍事支援を必要としているとみている。

「川で溺れかかっている時、棒切れを見つけたらつかむだろう」と、同氏はブルキナファソが置かれた状況を説明した。(c)AFP/Amaury HAUCHARD and Armel BAILY