【10月10日 AFP】台湾の蔡英文(Tsai Ing-wen)総統は10日、建国記念日に相当する「双十節」の演説で、台湾は民主的な社会を決して放棄しないと宣言し、ロシアのウクライナ侵攻を引き合いに出して中国をけん制した。

 蔡総統は、ロシアによるウクライナ侵攻について、中国が中台統一のためには武力行使も辞さないと明言している点に絡めて言及。「軍事拡張路線による自由で民主的な世界秩序への挑戦を無視することは絶対にできない。そうした動きは台湾にも密接に関係するものだ」と述べた。

 その上で、台湾は中国の一部になることを望んでいないと強調。「台湾国民と各政党の間の共通認識は、国家主権と自由で民主的な生活を守らなければならないということだ」「この点に関して、われわれに妥協の余地はない」と語った。(c)AFP