【9月1日 AFP】(写真追加)第79回ベネチア国際映画祭(Venice International Film Festival)が8月31日、開幕した。今年は米俳優のジュリアン・ムーア(Julianne Moore)が審査員長を務める。

 イタリア・ベネチア(Venice)のリド(Lido)島で行われる映画祭のオープニングセレモニーには、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領がビデオメッセージで登場し、ロシアによる侵攻を「120分ではなく、189日間続く恐怖」と表現。侵攻によって死亡したウクライナの子ども358人の名前がスクリーンに映し出される中、「沈黙せず、恐れないでほしい」と述べ、「ウクライナの戦争に中立でいることはできない」と呼び掛けた。

 レッドカーペットには、ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)元米国務長官の姿も見られた。

 フランスを代表する俳優カトリーヌ・ドヌーヴ(Catherine Deneuve、78)は、生涯功労賞の栄誉金獅子賞を受賞。今も撮影にいそしむ毎日だと語り、フォトコールにはウクライナの国旗をあしらった服で臨んだ。

 オープニングを飾ったのは、ノア・バームバック(Noah Baumbach)監督、米俳優アダム・ドライヴァー(Adam Driver)主演の『ホワイト・ノイズ(White Noise)』。米動画配信大手ネットフリックス(Netflix)作品としては、同作を含め計4本が最高賞の金獅子(Golden Lion)賞に挑む。

 コンペティション部門には他に、ダーレン・アロノフスキー(Darren Aronofsky)監督の『The Whale(原題)』、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(Alejandro Gonzalez Inarritu)監督の『バルド、偽りの記録と一握りの真実(Bardo)』、深田晃司(Koji Fukada)監督の『LOVE LIFE』など計23作品が出品されている。(c)AFP/Eric RANDOLPH