【7月26日 AFP】コンゴ民主共和国東部北キブ(North Kivu)州の州都ゴマ(Goma)で25日、国連(UN)平和維持活動(PKO)「国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)」の撤退を求めるデモ隊が、同部隊の基地に押し入り、高価な品を略奪した。

 デモ隊は乱入前、周辺の道路を封鎖し、反国連のシュプレヒコールを上げていた。

 現場のAFP記者によると、デモ隊は窓ガラスを割り、パソコン、家具などの高価な品を略奪した。国連の警官隊はデモ隊を押し返そうと催涙弾を使用した。一部の国連職員はヘリコプターで基地から脱出した。

 デモ隊はゴマ郊外にある国連の物流拠点にも押し入った。こちらでは、学生1人が足を撃たれた。

 MONUSCOは紛争を収拾できていないとして、定期的に住民に批判されている。

 コンゴ東部では120以上の武装勢力が活動。民間人の虐殺がたびたび起き、紛争で数百万人が家を追われている。

 25日の抗議デモの前には、与党・民主社会進歩同盟(UDPS)青年部のゴマ支部が、MONUSCOはコンゴ国民を守れないと証明されているとして「無条件撤退」を要求していた。

 MONUSCOのハシム・ジャーニュ(Khassim Diagne)事務総長特別副代表は今回の出来事について、「許されないだけでなく、全くもって非生産的だ」として、PKO部隊は民間人を守るためのものだと強調した。

 ジャーニュ氏はAFPに対し、基地に押し入った者は「略奪者」であり、「最も強い言葉で非難する」と述べた。(c)AFP/Justin Katumwa