【7月24日 AFP】世界保健機関(WHO)は、全ての人々が可能な最高の健康水準に到達することを目的とする国連(UN)の専門機関だ。

 1948年4月に発足し、現在の加盟国は194か国。本部はスイスのジュネーブにある。

 意思決定は年に1回開かれる世界保健総会(WHA)、WHAに助言する執行理事会、WHAが選出する事務局長によって行われる。

 WHOの資金源は、加盟国の分担金と、加盟国および公的機関・民間団体からの任意拠出金からなっている。

 2020〜21年度予算は約58億ドル(約7400億円)。

 同年度の資金拠出における貢献度は、上位からドイツ(14.9%)、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団(Bill and Melinda Gates Foundation、10.6%)、米国(7.1%)、欧州委員会(European Commission、6.8%)、貧困国で子ども向けワクチンの普及に取り組む国際組織「Gaviワクチンアライアンス(Gavi, the Vaccine Alliance)」(6.5%)などとなっている。

 WHOはまた天然痘やマラリア、その他の熱帯病など、重大な感染症の根絶や抑制において大きな役割を果たしてきた。ポリオやエイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群)対策でも成果を挙げている。

 一方、コンゴ民主共和国で2018~20年にWHO職員を含む人道支援スタッフが性的虐待に及んだとされる問題では、その対応に批判が集まった。WHOの資金調達モデルと組織体制は、継続的な改革が求められている。(c)AFP