【7月9日 AFP】スペイン北部で先月30日に発掘された顎骨(がっこつ)の断片は、これまでに欧州で発掘されたヒト属の化石としては最古となる可能性がある。同国の古生物学者が8日、明らかにした。

 研究チームによれば、スペイン北部のアタプエルカ山脈(Atapuerca Mountains)の遺跡で発掘された化石は、およそ140万年前のもの。

 これまでに欧州で発掘された最古のヒト属の化石は、2007年に同じ遺跡で見つかった顎骨で、120万年前のものと断定されている。

 プロジェクトの責任者の一人で、古人類学者のホセ・マリア・ベルムデス・デ・カストロ(Jose-Maria Bermudez de Castro)氏は会見で、まずは科学的な年代測定技術で顎骨片の年代を推計する必要があるとしながら、発掘場所は2007年に顎骨が見つかった地層より2メートルほど下だったため、「さらに古いものと考えるのが論理的だ」と述べた。

 同氏によれば、年代測定には6~8か月を要する。その分析によって、顎骨がどのヒト属のものかを特定する手掛かりが得られるという。(c)AFP