ウズベクの自治共和国で憲法改正反対デモ 複数人死亡
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【7月4日 AFP】中央アジアのウズベキスタン西部カラカルパクスタン(Karakalpakstan)自治共和国で、憲法改正に反対する抗議デモが発生した。シャフカト・ミルジヨエフ(Shavkat Mirziyoyev)大統領は3日、市民と治安当局者の双方に複数人の死者が出たと明らかにした。
ミルジヨエフ氏はカラカルパクスタンで行った演説で「不幸にも市民と治安当局者が死亡した」と述べた。ただ具体的な人数には触れなかった。演説はテレグラム(Telegram)で中継された。
カラカルパクスタンでは1日、自治権を縮小する条項が盛り込まれた憲法改正案に反対する大規模な抗議デモが発生。政府は2日、カラカルパクスタンを対象に1か月間の緊急事態宣言を出した。
警察は同日、「暴動の首謀者」を逮捕したと発表したが、人数は明かしていない。
衝突現場を捉えたとされる複数の動画には、遺体や負傷者が映っており、当局による鎮圧で多数の死者が出た可能性がある。
一方、ミルジヨエフ氏の報道官が2日夜語ったところによると、同氏はカラカルパクスタン当局者との会談で、「カラカルパクスタン市民の意見」に基づき、自治共和国に関しては憲法改正案の対象から外すと表明した。
カラカルパクスタンの住民はAFPの取材に対し、問題の条項を取り下げたとするショートメッセージ(SMS)を受け取ったと話した。
憲法改正案にはこのほか、大統領の任期を現在の5年から7年に延ばすことをうたった条項もあり、これについては変更はないとされている。改正案の是非を問う国民投票が数か月以内に行われる予定。(c)AFP/Christopher Rickleton in Almaty / Shukhrat Khurramov