【6月25日 AFPBB News】1週間のSDGsニュースを振り返る。

ドイツ、2030年の脱石炭目標は維持 化石燃料の利用拡大も

 ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー危機を受け、化石燃料の利用拡大方針を示しているドイツは20日、2030年までに石炭火力発電所を閉鎖するという目標については、引き続き期限通りの達成を目指していくと表明した。

ドイツのエネルギー大手RWEの石炭火力発電所(2022年1月17日撮影、資料写真)。(c)Ina FASSBENDER / AFP

発泡スチロール食べるスーパーワーム、プラ再利用拡大のカギとなるか

「スーパーワーム」として知られる幼虫が、発泡スチロールを好んで食べることを、豪クイーンズランド大学(University of Queensland)の研究チームが発見した。スーパーワームの腸内酵素が、リサイクル率向上のカギを握っているかもしれない。

 クイーンズランド大のクリス・リンケ(Chris Rinke)氏が主導した今回の研究は9日、学術誌「Microbial Genomics(微生物ゲノム学)」で発表された。

 今後は、口内で細かく砕いたプラスチックを細菌酵素で消化するスーパーワームを模倣したリサイクル工場の建設や、最終的にはこの方程式からスーパーワームを外して、より効果的な酵素を模索する研究を行いたいとしている。

インドネシア・アチェ州でごみの中に座る少年(2022年1月13日撮影、資料写真)。(c)Azwar Ipank / AFP

国際水連、トランスジェンダー選手の新カテゴリー創設へ

 国際水泳連盟(FINA)は19日、包括性に関する新たな指針を発表し、トランスジェンダー選手が出場するための「オープンカテゴリー」を新設する方向であることを明かした。実質的に、トランスジェンダー女子選手の女子の部への出場を禁止する施策となる。

 FINAのフセイン・ムサラム(Husain Al-Musallam)会長は臨時総会で、「どんな選手も、最高レベルの大会から締め出されてほしくない」と発言。「トランスジェンダー選手が、自らが選択した性別で戦いたいと思う気持ちは理解しているが、優遇があってはならない」とし、「作業部会を立ち上げ、いくつかの大規模大会にオープンカテゴリーを設置することを目指す。われわれが、こうした取り組みの先陣を切る国際団体となる」と話した。

 競泳界では、米国のリア・トーマス(Lia Thomas)が女子の大会に出場して議論を巻き起こし、この件を象徴するトランスジェンダー選手となっている。トーマスは3月、トランスジェンダー選手として初めて全米大学体育協会(NCAA)選手権で優勝を果たした。

米ハーバード大学で行われたアイビーリーグの女子選手権で、500ヤード自由形のレースに臨むペンシルベニア大学のリア・トーマス(2022年2月17日撮影)。(c)Joseph Prezioso / AFP

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