【6月13日 AFP】ウクライナ東部ドネツク(Donetsk)州の親ロシア派指導者デニス・プシーリン(Denis Pushilin)氏は12日、ウクライナ軍に参加していた英国人2人とモロッコ人1人に下された死刑判決について、変更するつもりはないと述べた。

 AFPも参加した、ロシア国防省が主催した同州マリウポリ(Mariupol)へのメディアツアーでの記者会見で語ったもので、プシーリン氏は、3人は「民間人を殺害して金を稼ぐためウクライナに来ており、減刑や変更の余地はない」と説明した。裁判所の判決は「完全に公正だ」としている。

 死刑判決を受けたのは、英国人のエイデン・アスリン(Aiden Aslin)氏とショーン・ピナー(Shaun Pinner)氏、モロッコ人のサウドゥン・ブラヒム(Saaudun Brahim)氏。裁判は、親ロシア派勢力が設置した裁判所で行われた。

 プシーリン氏はさらに、英国のボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相が親ロシア派勢力に接触を図ってきていないと非難した。

 英首相府の報道官は10日、「彼らがウクライナ軍の一員だったことは明らかで、戦争捕虜に該当する」とし、親ロ派が主張するような傭兵(ようへい)ではないと述べている。

 アスリン氏とピナー氏の家族によると、2人は2018年からウクライナに住んでいた。(c)AFP