【6月2日 AFP】中央アジアのキルギス政府は1日、食料安全保障と価格高騰に対する懸念が強まっているのを受け、砂糖の輸出を半年間禁止すると発表した。隣国カザフスタンも先月から、砂糖輸出を禁止している。

 砂糖をめぐっては、ロシアのウクライナ侵攻開始後にロシア国内でパニック買いが起き、同国が輸出を禁止。これを受け、旧ソ連構成国のキルギス、カザフ両国で価格が急騰した。

 中央アジア市場での砂糖価格はその後、安定していったが、カザフは先月、ロシアと国境を接する北部を中心に砂糖が品薄になっているとして、半年間の禁輸を発表した。

 キルギス政府は今回の措置について「砂糖が大量に輸出される可能性の排除と食料安保の確保、価格抑制が目的」だと説明した。

 地元メディアによると、カザフが砂糖輸出を禁止して以降、キルギスからカザフ向けに砂糖が大量に輸出された。

 両国は砂糖の純輸入国で、ロシアなどからの輸入に頼っていた。

 ウクライナ侵攻により食料品市場は混乱。インフレ抑制のため食品輸出を制限・禁止する国が相次いでいる。(c)AFP