【5月4日 AFP】ロードレース世界選手権のMotoGPクラスに参戦するチーム・スズキ・エクスター(Team SUZUKI ECSTAR)が、今季限りで撤退するという報道を受け、大会を運営するドルナスポーツ(Dorna Sports)は3日、チームは契約を全うする必要があると主張した。

 ドルナは「われわれは正式にスズキと連絡を取り、現在の契約条件では、今回のような一方的な決断は認められていないと伝えた」と発表した。

 このように警告した背景には、モータースポーツ専門サイトのMotorsport.comが、「スズキの首脳陣が2日にMotoGPチームのメンバーを集め、今季限りでのシリーズからの撤退を通達した」と報じたことがある。スズキは2011年に一度MotoGPを撤退し、2015年に復帰した過去がある。

 ドルナは再撤退の可能性を否定せず、「スズキが双方合意のもとに選手権を離れる場合は、2023年以降のMotoGPクラスに参戦する最適なライダー数、チーム数を決定する必要がある」とコメント。「引き続き、多くの正式なファクトリー、また独立チームから、MotoGP参戦への強い関心をいただいている」と述べた。

 2015年の復帰後、スズキは2020年シーズンにジョアン・ミル(Joan Mir、スペイン)が年間優勝を果たし、アレックス・リンス(Alex Rins、スペイン)も年間3位に入った。一方でドゥカティ(Ducati)やヤマハ(Yamaha)、ホンダ(Honda)、KTMのようにサテライトチームを持たないため、マニュファクチャラーズ部門では苦戦している。(c)AFP