【3月30日 AFP】フランス東部ブザンソン(Besancon)で2016年、日本人留学生の黒崎愛海(Narumi Kurosaki)さん(当時21)が行方不明になった事件で、殺人罪に問われているチリ人の元交際相手に対する公判が29日、同市の裁判所で始まり、被告は罪状を否認した。

 青いシャツにネクタイ姿で出廷したニコラス・セペダ(Nicolas Zepeda)被告(31)は通訳を介しスペイン語で、「私は愛海を殺していないと明言する。この嫌疑を全力で否定する」と陳述。「この裁判が彼女を発見するために必要な真実をもたらすことを心から願う」と述べた。

「この5年間、愛海のことを考え続けてきた。彼女の家族の苦しみは計り知れないと思う」とし、黒崎さんの失踪後数年間にわたり「悪夢」の日々を過ごしてきたと述べた。

 裁判には、黒崎さんの母親と妹が私訴原告の立場で当事者として参加。2人は原告席でむせび泣く様子を見せた。(c)AFP