【3月26日 AFP】エジプトの裁判所は、女子生徒のデジタル加工した写真をインターネットにさらして辱め、自殺に追い込んだとして、16歳の少年に禁錮5年の判決を言い渡した。司法筋が25日、発表した。

 司法筋がAFPに語ったところによると、16歳の少年は強姦(ごうかん)罪で2年、本人の同意なく写真や動画を拡散した罪で3年の禁錮刑を科された。

 事件をめぐっては、ソーシャルメディアで関係者の責任を問うべきとの怒りの声が広がり、少年は今年1月に逮捕された。他に5人が起訴されており、5月に成人として裁判を受ける。

 検察筋によると、北部の村で家族と暮らしていたバサント・ハリド(Basant Khaled)さん(17)は、少年らとの交際を拒んだために脅されていた。

 ソーシャルメディアで拡散された写真は、両親やクラスメートも目にした。

 父親のハリド・チャラビ(Khaled Chalabi)氏は地元メディアに対し、「娘の顔が別人の体に付けられていた」と語っていた。「娘のことはよく知っている。娘はあんなふうじゃない」

 バサントさんは昨年12月23日、服毒自殺した。エジプトメディアに公開された母親宛ての遺書で、「ママ、私を信じて。あの写真はフェイク。写っているのは私じゃない。どうしてこんな目に遭わなきゃいけないの」と訴えていた。(c)AFP