【2月23日 AFP】台湾の蔡英文(Tsai Ing-wen)総統は23日、ロシアが独立を承認したウクライナ東部の親ロシア派支配地域への派兵を指示したことを非難した。また、ウクライナ危機が、中国からの侵攻の脅威に長年さらされている台湾の士気をそぐことに利用されていると主張した。

 蔡氏は「ロシアによるウクライナへの主権侵害を非難する。関係各国に対し、平和的かつ合理的な手段によって紛争を解決するよう引き続き求める」と述べた。

 さらに、台湾は特に半導体製造で世界経済の中心地となっているとした上で、ウクライナとは「戦略地政学的および地理的環境、国際サプライチェーン(供給網)における重要性という点で、根本的に異なる」と指摘。「だが、ウクライナ情勢を操り、台湾社会の士気をそごうとする外部勢力の試みに直面しており、全政府部門が認知戦に対し警戒を強めなければならない」と訴えた。

 蔡氏は、台湾周辺の監視強化も指示した。(c)AFP