【2月20日 AFP】カナダの首都オタワで19日、政府の新型コロナウイルス規制に抗議し占拠を続けているトラック運転手のデモ隊を、中心拠点の議会議事堂前から警察が排除した。

 18日に始まった排除作戦では、警官数百人がオタワ中心部に突入し、デモ隊と対峙(たいじ)した。「自由の車隊(Freedom Convoy)」と呼ばれるデモ隊は、警官隊に向けてガスボンベや発煙筒を投げつけ、腕を組んでシュプレヒコールで「自由」と叫んだ。

 警官隊は装甲車を従え、狙撃手も配備。約1か月前から抗議行動の中心地となっている議会議事堂前のウェリントン通り(Wellington Street)から、午後までにデモ隊を排除した。

 オタワ警察のスティーブ・ベル(Steve Bell)暫定署長によると、19日に逮捕されたのは47人で、排除作戦開始以降の逮捕者は計170人となった。

 緊張が高まる中、警察はガスボンベを投げつける「攻撃的で好戦的な」デモ隊に対し、「刺激性化学物質」を使用したと発表した。催涙スプレーとみられている。

 一方、デモの主催者は、警官隊がデモ隊に暴力を振るったと非難する一方で、デモの参加者に対し「さらなる残虐行為を避けるため」議事堂一帯から立ち去るよう促した。(c)AFP/Michel COMTE