【2月12日 AFP】北京冬季五輪のスノーボード男子ハーフパイプで金メダルを獲得した平野歩夢(Ayumu Hirano)は、ライダーは「命を張っている」のに「しっかりした」採点基準がないとして、ジャッジの改善を求めた。

 11日に行われた決勝で、23歳の平野は今大会での現役引退を表明しているレジェンド、ショーン・ホワイト(Shaun White、米国)をはじめ、大勢のライバルを倒して金メダルに輝いたが、それには最終ランでの逆転劇が必要だった。

 2本目に驚異的なランを見せながらもトップに浮上できなかったことに「怒り」を感じ、「納得いってなかった」という平野は、12日に行われた記者会見で、「今後のスノーボードのジャッジ全体を含めた基準として、今回はどこを見ていたのかという説明は改めて聞くべきだと思う」とし、採点システムの抜本的な改革を呼び掛けた。

 さらに、「競技をやっている人たちは命を張って、リスクも背負っている。そこは選手のためを思って、整理させたほうがいいんじゃないかという気持ちはある」と話すと、ジャッジの基準が「まだまだちゃんとしていない」として、「もっとしっかりした」システムが必要だと主張した。

 ドレッドヘアがトレードマークの平野はまた、「スノーボードは幅広くて、色んなスタイルあってこその魅力だったり、自由さが当然一つのかっこよさとしてある」としながらも、もっと強固な構造がこの競技には必要だとの考えを示した。

 そして「感動だったり、人に与えるものっていうのは競技でしか生まれない」とし、「競技の部分では高さ、グラブとか、そういうものを計れるように(採点基準を)整えていくべきだと思う」と主張した。(c)AFP