【2月10日 AFP】新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)と権威主義の台頭により、世界の民主主義は2021年に再び後退したことが、10日発表された英調査機関の報告書で明らかになった。

 英経済誌「エコノミスト(Economist)」の調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)」の報告書によると、民主主義体制といえる国に現在住んでいる人は45.7%で、20年の49.4%から大幅に減少した。「完全な民主主義国」に暮らす人は6.4%とさらに少ない。

 世界の民主主義の状態を示す指標「民主主義指数(Democracy Index)」は21年、10年以来最大の落ち込みとなり、過去最低を更新した。

 EIUは「新型コロナの流行や権威主義への支持の高まりによる圧力を受け、世界中で民主主義への挑戦が続いていることを浮き彫りにしている」としている。

 チリとスペインが「欠陥のある民主主義」に格下げされた一方、政治資金問題や数々のスキャンダルに揺れる英国は、順位を下げつつも「完全な民主主義」にとどまった。

 世界人口の3分の1以上が権威主義体制下で生活しており、大部分が中国に住んでいる。報告書は「中国は豊かになったが、民主化は進んでいない。むしろ自由度が低下している」と指摘している。

 民主主義指数の上位3か国はノルウェー、ニュージーランド、フィンランドで、下位3か国は北朝鮮、ミャンマー、アフガニスタンだった。(c)AFP