【2月8日 AFP】メキシコのアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)大統領は7日、スペインにより植民地化される前の工芸品がフランスで競売に掛けられたことについて、他国の文化遺産の売買は「道徳に反する」と非難した。

 ロペスオブラドール大統領は首都メキシコ市で記者会見し、「フランス政府が競売を規制しなかったのは誠に遺憾だ」と語った。

 オークションハウス「ミロン(Millon)」は1月28日、スペイン植民地支配以前の工芸品約30点をフランスで競売に掛けた。メキシコ文化省は競売の中止を要請していた。

 ロペスオブラドール大統領は、夫人で歴史家のベアトリス・グティエレス(Beatriz Gutierrez)氏が、メキシコから違法に持ち去られた工芸品の競売に介入するようフランス外務省に要請する書簡を送っていたと明らかにした。

 ロペスオブラドール氏は、文化遺産の売買は世界的に中止されるべきだとし、犯罪に加担したり、犯罪者のような振る舞いをしたりするのはやめるよう訴えた。

 同氏はまた、アステカ(Aztec)王国の第9代皇帝モクテスマ(Emperor Moctezuma、在位1502〜20年)のものとされる羽根飾りについて、オーストリアに繰り返し返還を要請しているが、実現していないと非難した。

 メキシコは近年、世界中の個人収集家が所有する自国の工芸品を回収しようとしているが、返還は一部にとどまっている。

 ロペスオブラドール氏によると、これまでに約6000点が返還された。(c)AFP