【2月3日 AFP】世界保健機関(WHO)は3日、欧州での新型コロナウイルスとの闘いは今後「長い静寂期間」に入り、「永続的な平和」がもたらされる可能性もあるとの見解を示した。

 WHO欧州地域事務局のハンス・クルーゲ(Hans Kluge)事務局長は記者会見で、高いワクチン接種率や、症状が比較的軽度な変異株「オミクロン株」の主流化に加え、冬が間もなく終わりを迎えることから、「永続的な平和をもたらす可能性がある停戦」が訪れるとの見通しを表明。「これにより、長い静寂期間に入る可能性がある」と述べた。

 コロナ流行がすでに収束したとは言えないものの、「感染拡大を統制するまたとない機会」が訪れていると指摘。今後オミクロン株より毒性の強い変異株が出現したとしても、これまで必要だった厳しい措置を再導入せず対処することは可能だとの見解を示した。ただし、こうした楽観的なシナリオが成り立つのは、各国がワクチン接種を継続し、新たな変異株を検出する検査態勢を強化した場合に限られると注意を喚起した。

 各国では、コロナ関連の規制をほぼ全面的に解除する動きが広がっている。3日にはスウェーデンがこの流れに加わり、コロナ流行は「全く新しい段階」に入っているとして、9日から規制の大半を解除すると発表した。(c)AFP/Camille BAS-WOHLERT