【1月8日 AFP】オーストラリア当局は、今月開かれる全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2022)に出場するために入国した女子テニス選手レナータ・ボラチョーバ(Renata Voracova、チェコ)のビザ(査証)を取り消した。チェコ政府が7日、明らかにした。

 同日夜にAFPが撮影した映像には、メルボルンの入国者収容施設の窓から外の様子をうかがうボラチョーバとみられる女性の姿が映っている。

 旧パークホテル(Park Hotel)を改装したこの施設には現在、32人の難民や亡命希望者が収容されている。今週ビザが取り消された男子テニス世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)も滞在しているとみられる。

 チェコ外務省はAFPへのメールで、「レナータ・ボラチョーバはジョコビッチと同じ収容施設にいる」と説明。同省はボラチョーバの拘束に抗議しているが、本人は「練習の選択肢が限られているため」国外退去に応じ、全豪オープンを欠場する意向という。

 ボラチョーバはダブルスのスペシャリストで、世界ランキング81位につける38歳。豪公共放送ABCのほか、豪紙のエイジ(The Age)やシドニー・モーニング・ヘラルド(Sydney Morning Herald)が政府筋の話として伝えたところによれば、新型コロナウイルスに最近感染していたことからワクチン接種の免除が認められ、先月入国していたとみられるが、その後、豪国境警備隊(ABF)により身柄を拘束された。(c)AFP