【1月3日 AFP】昨年10月に軍事クーデターが起きたスーダンで2日、文民出身のアブダラ・ハムドク(Abdalla Hamdok)首相が辞任した。反クーデターデモが続き弾圧による死者も出る中、軍が実権を強化している。

 スーダンでは2019年、長年独裁支配を続けたオマル・ハッサン・アハメド・バシル(Omar Hassan Ahmed al-Bashir)政権が崩壊、民政移管の作業が続けられていた。

 だが、昨年10月25日に軍トップのアブドルファタハ・ブルハン(Abdel Fattah al-Burhan)統治評議会議長がクーデターを起こし、ハムドク首相を拘束。同首相は2023年7月の選挙実施で軍と合意し、11月21日に復職していた。

 ハムドク氏は2日夜のテレビ演説で「国家が惨状に陥らないよう最善を尽くした」「スーダン自体の生存が脅かされる危険な転換期を迎えている」と語った。

 さらに、政治の分裂と民政移管における軍側と文民側との対立に触れ「合意に至るようあらゆる手段を講じたが、実現しなかった」と述べた。

 ハムドク氏の首相復帰後も、ブルハン氏が民政移管の公約を守るかどうか市民は不信感を募らせており、クーデターに反発する大規模なデモが続いている。(c)AFP