【12月27日 AFP】カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は25日放映の地元テレビ局のインタビューで、中国は西側民主主義諸国を「互いに対立させようと仕向けている」と非難し、西側諸国は団結して立ち向かわなければならないと訴えた。

 トルドー氏はグローバルテレビジョン(Global Television)で「中国が天使のように振る舞いながらわれわれを分断させないよう、もっとうまく立ち回り、団結しなければならない」と語った。

 同氏は、カナダとオーストラリアが中国の中間層向けの牛肉販売で競っていることを例に挙げ、中国に貿易条件の決定権を委ねる結果となっていると指摘。「中国は非常に巧妙に、自由市場における競争の下でわれわれを対立するよう仕向けている」と述べた。

 さらに、西側諸国は「共同戦線」を張り、中国が「威圧的外交」を行えないようにすべきだと語った。

 両国の関係は2018年12月、中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ、Huawei)の孟晩舟(Meng Wanzhou)最高財務責任者(CFO)がカナダで拘束された後、カナダ人の元外交官マイケル・コブリグ(Michael Kovrig)氏と実業家マイケル・スペーバー(Michael Spavor)氏が中国当局に逮捕されて以降、悪化した。

 孟氏は今年9月、米司法省との取引が成立し釈放された。その直後、カナダ人2人も解放された。

 カナダは今月、来年2月に開催される北京冬季五輪について、米豪英に続き、中国による人権侵害の懸念を理由に外交ボイコットを表明。ファーウェイ製5G(第5世代移動通信システム)の禁止も検討している。(c)AFP