【12月24日 AFP】ミャンマーで、カトリック教会のチャールズ・ボ(Charles Bo)枢機卿がミン・アウン・フライン(Min Aung Hlaing)国軍総司令官と共にクリスマスケーキを切っている写真などが公開され、24日にはボ氏に対する怒りの声が広がった。総司令官は国軍に対する抗議デモや衝突の弾圧を指揮し、キリスト教徒が多い地域でも多数の死者が出ている。

 国営英字紙「ミャンマーの新しい灯(Global New Light of Myanmar)」によると、ボ氏は23日にミン・アウン・フライン氏と面会。両氏はクリスマスキャロルに耳を傾け、「平和と繁栄に関する事柄について話し合った」という。

 2015年にフランシスコ教皇(Pope Francis)によって枢機卿に任命されたボ氏は、自身のツイッター(Twitter)アカウントに、笑顔の両氏が一緒にナイフを持ち、クリスマスケーキを切る写真を投稿した。

 国営メディアも、両氏がクリスマスツリーの前に並んで座る様子や、ミン・アウン・フライン氏が2000万チャット(約130万円)の寄付をボ氏に手渡す様子を捉えた写真を公開した。

 2月の軍事クーデターで、国家顧問だったアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)氏が拘束されて以来、ミャンマーは混乱の中にある。現地の監視団体によると、抗議デモの弾圧により1300人以上が死亡している。

 各地で国軍と戦うための武装集団が結成され、キリスト教徒が多い地域で起きた戦闘でも多数の死者が出ている。(c)AFP