【10月4日 AFP】AFP通信のアーカイブから選ばれた写真187枚が3日、フランス・パリで競売に掛けられ、落札総額は30万ユーロ(約3900万円)近くに上った。

 競売は「アナログの時代(The Analogue Years)」と銘打たれ、オンラインでも開催された。AFP収蔵写真の競売は初の試み。

 目玉はフランスの著名歌手・作曲家セルジュ・ゲンズブール(Serge Gainsbourg)が1984年にテレビ出演した際、高額な税金に抗議して紙幣を燃やす様子を捉えたもので、1万5600ユーロ(約200万円)で落札された。落札予想価格は800~1500ユーロ(約10万~20万円)だった。

 この他、ボリビアで1967年、革命闘争中に死亡したエルネスト・チェ・ゲバラ(Ernesto Che Guevara)の遺体写真が5200ユーロ(約67万円)、ジャック・シラク(Jacques Chirac)元フランス大統領がパリ市長当時の1980年に地下鉄の回転式改札口を跳び越える姿を捉えた写真は6500ユーロ(約84万円)の値を付けた。

 1944年のパリ解放やマーティン・ルーサー・キング(Martin Luther King Jr)牧師の写真も出品された。1991年の湾岸戦争(Gulf War)中に鉱山が爆発した時の写真は4550ユーロ(約50万円)で落札された。

 デジタルに移行するまでの1944年から1998年までに撮影されたAFPの写真コレクションは約600万枚に上る。

 今回は日常の一こまや戦争を記録したものの他、音楽や映画、ファッション、アートの世界で活躍したスターたちの写真も出品された。

 競売の売り上げはAFPの収益となる。(c)AFP