【8月12日 AFP】英・オランダ石油大手ロイヤル・ダッチ・シェル(Royal Dutch Shell)は、1970年にナイジェリア南部で起きた石油流出をめぐり、現地の複数の地域共同体に459億ナイラ(約123億円)を支払うことで合意した。同社と地域共同体の代理人が11日、明らかにした。

 石油輸出国機構(OPEC)加盟国のナイジェリアでは、南部の産油地域で相次いだ石油流出事故とそれに伴う環境被害を受け、複数の地域共同体が賠償を求めて長年にわたり司法闘争を続けてきた。

 シェルは問題の石油流出事故について、1967~70年の内戦でパイプラインなど石油インフラが大きな被害を受けたとして、事故を引き起こしたのは第三者だと主張していた。

 オランダの裁判所は今年1月、13年間に及ぶ訴訟の末、ナイジャーデルタ(Niger Delta、ニジェールデルタ)の農地の大部分を汚染した石油流出について、原告のナイジェリア人農家らに賠償するようシェルに命じていた。(c)AFP