【7月28日 Xinhua News】中国チベット自治区(Tibet Autonomous Region)ラサ市(Lhasa)で25日、同自治区初の文化芸術スペース「ジェブンガン(吉本岡)アートセンター」が正式に開館し、こけら落としの展覧会が開催された。同センターは約200年の歴史を持つ古建築、ジェブンガンラカン(吉崩岡拉康)を基礎に改修・建設された。

 ジェブンガンラカンは、同市に唯一現存する曼荼羅(まんだら)構造の古建築。内部には大量の清代壁画が保存されており、かつてはラサ古城のランドマークの一つになっていた。チベットの建築や芸術、歴史を研究する上で高い価値を有し、同市の市級文物保護単位(市の重要文化財に相当)に指定されている。

 同市城関区の文化・観光部門は2018年、ジェブンガンラカンの修繕を開始。地元の文化芸術ブランド「醍醐」と協力して、古建築の公益的再利用と公共文化の場の構築を目指し、グレードアップとリノベーションを行った。改造した面積は約800平方メートルとなっている。

 同センターの責任者、方堃(Fang Kun)氏は「今後は第一線の文化芸術機関と協力して一般向けの文化・教育活動を継続的に開催し、現代の言葉や多様な形式で伝統文化を伝えていく」と語った。(c)Xinhua News/AFPBB News