【7月1日 AFP】カナダ西部と米国北西部は6月30日、記録的な高温が続き、警察によると、暑さが原因とみられる死者が相次いでいる。

 カナダ警察によると、熱波の影響で救急医療の現場が逼迫(ひっぱく)しており、バンクーバー(Vancouver)都市圏では6月25日以降、少なくとも134人が突然死した。

 ジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は、「今週記録された気温は、前例のないものだ。(中略)人命が失われ、山火事のリスクが危険なほど高いレベルにある」と述べた。

 米保健当局によると、北西部ワシントン州では、熱中症患者が続出しており、65歳と68歳の2人が、異常な体温上昇で死亡するなど、少なくとも16人が暑さに関連して死亡した。

 カリフォルニア州の峡谷、山間部、砂漠地帯は、気温が急上昇し、風も強く乾燥しており、山火事が発生する恐れがある。西部の複数の地域では、山火事を引き起こす恐れのある雷雨が予想されている。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は、西部各州の知事とバーチャル形式で会談し、「今年の西部における山火事の脅威は、これまでになく深刻だ」と語った。

 米国では昨年、山火事による焼失面積が過去最大の1000万エーカー以上に上ったが、バイデン氏は、「(今年は)さらに厳しいものになる恐れがある」と警告した。

 連邦当局によると、今シーズンは、カリフォルニア州で過去最悪を記録した昨年を上回るペースで山火事が発生している。干ばつに見舞われているカリフォルニア州北部では、「ラバ火災(Lava Fire)」により、1万7000エーカーが焼失した。(c)AFP