【6月9日 AFP】カナダ・オンタリオ(Ontario)州南部ロンドン(London)でムスリム(イスラム教徒)の一家がピックアップトラックにはねられ4人が死亡、1人が負傷した事件について、カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は8日、「テロ攻撃」だったとの見解を示した。

 トルドー首相は下院で演説し「偶然の出来事ではなかった。私たちのコミュニティーの一つの中心で起きた、憎しみに動機付けられたテロ攻撃だった」と語った。

 事件は6日夜、ロンドン市内の交差点で発生。歩道を歩いていたパキスタン系の一家が、縁石を乗り越えて突っ込んできたピックアップトラックにはねられ、運転手の男(20)が逮捕された。

 親族の発表によると、被害者は親子3世代で、男性(46)と妻(44)、夫妻の娘(15)と男性の母親(74)が死亡。夫妻の息子(9)は病院に搬送され、現在快方に向かっている。

 トルドー首相は演説で、フランス語に切り替え「この子が今後、この卑劣なイスラム嫌悪の攻撃によって引き起こされた悲しみ、理解できないこと、そして怒りを長い間抱えて生きていくということは分かっているとしても、私たちは皆、彼がけがから早く回復するよう願っている」と語った。(c)AFP