【6月5日 AFP】カンボジア当局は4日、先月から今月にかけて自家醸造のライスワインによる中毒死事故が国内で3件発生し、合わせて31人が死亡したと発表した。

 直近の事故では、最大15パーセントのメタノールを含むライスワインを飲んで女性7人が死亡し、100人近くが入院。

 5月には2件の事故が発生し、それぞれ14人と10人が死亡している。

 アルコール飲料には通常、エタノールが含まれているが、3件の事故の原因となったライスワインには極めて有毒で、少量でも失明に至る可能性があるメタノールが含まれていた。

 警察当局によると、ライスワインを醸造、販売したとして少なくとも15人が逮捕された。保健省は市民に対し、有毒な酒を飲まないよう改めて呼び掛けている。

 カンボジアはアジアで最も貧しい国の一つで、主要都市以外では健康や安全に関する規制は存在しないに等しい。自家醸造のライスワインは、販売されている酒類の安価な代替品として地方の結婚式や祭り、葬儀でよく飲まれる。(c)AFP