【6月3日 AFP】西アフリカ・マリの女性が5月4日に出産した九つ子がすくすく成長していることが分かった。女性が出産したモロッコの病院が2日、明らかにした。ただし、1か月半から2か月程度の経過観察が必要だという。

 モロッコ・カサブランカ(Casablanca)のアイン・ボルジャ(Ain Borja)病院の広報によると、女児5人、男児4人の九つ子は呼吸困難に陥ったが、現在は回復し、自力で呼吸している。点滴やチューブなどで栄養を補給しており、体重は大幅に増えて800~1400グラムになっているという。

 母親のハリマ・シセ(Halima Cisse)さん(25)は、九つ子のそばにいる。広報は、母子が病院の助けなく「生活できるようになるには、あと1か月半から2か月は必要だ」と述べた。

 出産は、医師10人と看護師ら25人のチームにより、帝王切開で行われた。

 マリ政府は3月30日、より安心できる環境で出産させるため、北部出身のシセさんをモロッコの病院に転院させた。シセさんは当初、七つ子を妊娠しているとみられていた。

 これまでに確認された1回の出産で生まれた赤ちゃんの世界最多記録は、米国のナディア・スールマン(Nadya Suleman)さん(当時33)が2009年に産んだ八つ子だった。スールマンさんは「オクトマム(八つ子ママ)」のニックネームで知られるようになった。(c)AFP