【4月30日 AFP】米カリフォルニア州警察当局は28日、昨年8月に発生し2人が死亡した山火事について、殺人を隠すための放火が原因だったと発表した。

 8月18日に同州北部ソラノ(Solano)郡で発生した通称マークリー火災(Markley Fire)の火元の近くからは、行方不明になっていたプリシラ・カストロ(Priscilla Castro)さん(32)の遺体が焼け焦げた状態で見つかった。

 当局は先に、カストロさんは火事発生の2日前にビクター・セリテノ(Victor Serriteno)容疑者とデートに出掛けた後、消息を絶ったとの通報を受けていたと明かしていた。

 ソラノ郡保安官は28日の記者会見で「8か月におよぶ大規模な捜査に基づき、セリテノ容疑者が自身の犯行を隠すために、マークリー火災を故意に発生させたとみている」と述べた。

 9月にカストロさん殺害容疑で逮捕されていたセリテノ容疑者には現在、放火に加え、この火事で亡くなった82歳と64歳の男性の殺害容疑も掛けられている。

 カリフォルニア州森林保護・防火局(Cal Fire)によると、マークリー火災は後に、他の場所で発生した複数の山火事と合流し、同州史上最大規模の森林火災に拡大した。

 マークリー火災以外の山火事は、記録的な熱波の中、同州北部で多数観測された落雷が原因とみられている。この複合火災では計1470平方キロメートル以上が燃え、1500棟近い建物が焼失。2か月間燃え続け、6人が亡くなった。(c)AFP