【4月16日 AFP】フランスの国民議会(下院)は15日、性交同意年齢を15歳とする法案を全会一致で可決し、同法が成立した。エリック・デュポンモレティ(Eric Dupond-Moretti)法相は、伝統的に性に寛容な同国において「歴史的」な一歩だと述べた。

 法案を提出した上院議員は、同意年齢を欧州で最も低い水準の13歳とするよう主張していたが、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)政権が引き上げを求め、修正が加えられた。

 新法は15歳未満との性行為について、両者の年齢差がわずかでない限りレイプとみなし、20年以下の禁錮刑を科すもの。近親相姦(そうかん)の場合、同意年齢は18歳とされる。

 同意年齢の設定によって、フランスも多くの欧米諸国と足並みをそろえることになった。

 これまでは、未成年者との性交をレイプまたは性的暴行で起訴するためには、未成年者が強制または脅迫、偽計によって性交させられたことを検察側が証明しなければならなかった。

 デュポンモレティ法相は、「いかなる成人の加害者も、15歳未満の未成年者の同意に頼ることはできない」とし、同意年齢の設定は「歴史的な一歩」だと述べた。

 新法は、15歳未満の子どもと5歳年上までの相手との性行為は認めている。この年齢差について大きすぎると批判する議員もいるが、デュポンモレティ法相は擁護している。(c)AFP