【1月27日 AFP】シンガポール警察は27日、教育省前で性的少数者(LGBT)の権利を訴える小規模デモを行っていた3人を逮捕したと発表した。

 シンガポールは、公共の場での抗議活動を厳しく取り締まっている。参加人数にかかわらず警察の許可が必要だが、許可が下りることはめったにない。

 デモは、トランスジェンダーの学生がホルモン治療を受けようとしたところ、教育省が阻止したとされる出来事がきっかけとなった。一方、当局はこれを否定している。

 26日に教育省前でデモを行っていた5人は、「トランスジェンダーの学生を消すことはできない」「学生ではなく学校を正せ」などと書かれたプラカードを掲げていた。

 警察によると、19~32歳の3人は解散するよう命じられたものの無視し、許可なしのデモを続けたとして逮捕された。3人は保釈されたが、捜査は続いている。

 これまでのところ教育省からコメントは得られていない。

 シンガポールには、植民地時代に定められた男性間の性交渉を禁止する法律が残っており、同国は同性愛者の人権をめぐり、たびたび批判されている。

 この法律は積極的には適用されていないが、政府関係者は国民は依然として保守的で、同法の廃止には反対していると主張している。(c)AFP