ボールに天候、調整の不安… ナダルが挑む「過去最も難しい全仏」
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■新しい使用球の不安
また、ナダルは今年からサプライヤーが代わった大会の使用球にも不満を示し、新たなボールは選手の体に問題を引き起こすのではないかとさえ考えている。
「クレーコートに適したボールではないと思う」「主催者は今後数年、そして選手の健康のためにも考えたほうがいいと本気で思っている。今回のボールはものすごく重く、肘や肩にとって危険になる」
ナダルは今大会で第2シードに入っており、世界1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)とは決勝まで当たらない。
ジョコビッチは過去15年の全仏オープンでナダルを破った2人のうちの一人だが、それでもローラン・ギャロスではナダルが6勝1敗で勝ち越している。
2016年に全仏オープンを制したジョコビッチは、今季31勝1敗の戦績を引っさげ今大会に臨む。しかも、唯一の「負け」は失格となった全米オープンでのものだ。前週のイタリア国際でも優勝し、ナダルを抜いて歴代最多のマスターズ1000(ATP Masters 1000)通算36勝目を挙げた王者は、今年はナダルが全仏の王座から陥落するかもしれないと示唆している。
それについてナダルは「そうだね。100パーセント事実だ」と認めつつ、「いつだって自分にクレーで勝つことはできる。実際に彼は何度も僕を倒している」「だが同時に自分がこのサーフェスで多くの成功を収めているのも事実だ」と話している。
ナダルは28日、世界83位のイゴール・ゲラシモフ(Egor Gerasimov、ベラルーシ)との初戦を迎える。順当に準決勝まで勝ち上がれば、そこで過去2年の決勝で勝利しているドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)と対戦するとされているが、ティエムも全米オープンで自身初のグランドスラム優勝を果たし、自信を手にパリに入ってきている。(c)AFP/Dave JAMES