【9月11日 東方新報】ドイツ・ブンデスリーガ1部のボルシア・メンヘングラッドバッハ(Borussia Moenchengladbach)(以下、ボルシアMG)とエッベ・サンド・サッカーアカデミー(Ebbe Sand Soccer Academy)は先月28日、「門興学院上海」を設立すると発表した。ボルシアMGにとって、シンガポールに続く2番目の選手養成のための国際アカデミーとなる。将来的には世界各地で多くのサッカーアカデミーを設立し、グローバルなサッカー選手育成ネットワークを形成していく考えという。

 ボルシアMGはこれまでに、ローター・マテウス(Lothar Matthaeus)やマルクアンドレ・テル・シュテーゲン(Marc-Andre ter Stegen)などのスター選手を輩出するなど、ユーストレーニングシステムで優れた業績を上げてきた。

 また、エッベ・サンド・サッカーアカデミーは、デンマークのスター選手にちなんで命名されたサッカースクールで、過去8年の間に上海の5歳から18歳の児童・青少年たちを指導してきた。今回、両者が手を組んで門興学院上海のブランドと先進的な選手養成システムを導入することで、中国のサッカーレベルを引き上げると同時に、中国人選手にとっては他国のアカデミーの選手たちと切磋琢磨(せっさたくま)も可能となり、国際的活躍の場へ足掛かりにもなる。

 門興学院上海ではサッカーの訓練プログラムもちろん、コーチ育成、審判員育成、試合、国際大会運営、専門理学療法、リハビリなどのサッカーにかかわるあらゆるサービス、業務に関する教育を提供。その学科のレベルを確保するため、コーチ陣はドイツやスペイン、ポルトガルなど欧州国家の一流人材で構成している。また、コーチは全員、豊富なユーストレーニング経験を持ち、欧州サッカー連盟のコーチ資格を保持し、同時に定期的にボルシアMGスポーツ部門の研修と指導を受けている。

 将来的に、門興学院上海はさらに上海で5か所のインターナショナルスクールを運営し、また12か所の出稼ぎ農民子弟のための学校を慈善事業として展開、無料でサッカー訓練指導を行い、若い才能の発掘にも力を入れる。また中国のほかの都市にも門興学院を設立していき、中国国内でサッカーのユーストレーニングネットワークを持続的に発展させ、一つのサッカー生態系を形成していきたいという。

 中国では習近平(Xi Jinping)国家主席が大のサッカーファンで知られるが、中国人サッカー選手のレベルはまだまだ発展途上で、選手育成は国家プロジェクトとしてあらゆる手段が講じられている。ボルシアMGの優れたユーストレーニングネットワークの導入で、中国はW杯出場という悲願にさらに一歩近づくことが期待されている。 (c)東方新報/AFPBB News