【9月4日 AFP】(更新、写真追加)スリランカ東岸沖のインド洋を航行していたパナマ船籍の大型タンカー「ニューダイヤモンド(New Diamond)」の機関室が爆発し、火災が発生した事故で、スリランカ海軍は4日、フィリピン人乗組員1人が爆発で死亡したと発表した。火災は現在も収まっておらず、大規模な油流出事故につながる懸念が高まっている。

 現場ではスリランカ海軍とインド沿岸警備隊の消火活動が続いている。スリランカ海軍によると4日午前までの時点で、積み荷の原油27万トンとディーゼル燃料1700トンには引火していない。

 死亡した1人を除く乗組員22人は、3日に救助されている。内訳はフィリピン人17人とギリシャ人5人。

 全長330メートルの「ニューダイヤモンド」は3日、スリランカ沖60キロの海域で火災に見舞われ、4日朝までに10キロ流されて沿岸に接近した。スリランカ海軍は沿岸への差し迫った危険はないとみているが、原油や燃料が流出する懸念はまだあるとしている。

 また、インド沿岸警備隊によれば「ニューダイヤモンド」の船体には、喫水線から10メートルの位置に2メートルの亀裂が生じているという。(c)AFP/Amal JAYASINGHE