【6月4日 Xinhua News】中国ネット通販大手の京東集団(JDドットコム)は2日、米半導体大手クアルコムと、第5世代移動通信システム(5G)端末の普及、先端技術の応用などに関して、一歩進んだ戦略的提携を締結すると発表した。今回の提携関係の格上げは主に、5Gを中心に据える。上海証券報が伝えた。

 双方は2013年、長期的な戦略的提携を結んだ。20年に入ってからは、最新スマートフォン(スマホ)を10機種以上、共同でリリースしている。今回の提携関係の格上げでは、5G端末商品の多様化を狙う。2社は、ユーザー体験(ユーザーエクスペリエンス)を中核に、スマホメーカーと共同で優位資源を共有し、5Gスマート端末の普及を促す。提携範囲は、スマホ、コネクテッドデバイス(つながる機器)、拡張現実(AR)や仮想現実(VR)といった画像処理技術「XR」、ノートパソコン、ウエアラブル端末など。

 5G端末の普及のほか、京東集団は小売プラットフォームという強みを活かし、クアルコムと共に、5Gや人工知能(AI)技術の応用シーンを模索する。5G技術の業界基準や革新的な活用方法の検討のほか、高精度な測位、視覚支援AI、XRによる介助などを共同で開発する。また、XR技術を利用しネットを介した作業の実現、つながるクルマの技術を物流・輸送業務に転用した新たな価値の創出、多角的で共有型のスマート物流産業エコシステムの構築を含む、全面的かつ多用途でスマート化されたサプライチェーン物流ソリューションの創造を目指す。(c)Xinhua News/AFPBB News