【5月25日 AFP】欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)の決勝トーナメント1回戦、リバプール(Liverpool FC)対アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)の第2戦を開催したことが、新型コロナウイルスによる死者数の41人増につながった可能性があると、英紙サンデー・タイムズ(Sunday Times)が報じた。

 リバプールの本拠地アンフィールド(Anfield)で3月11日に行われた一戦は約5万2000人の観客を動員し、アウェーサポーターも3000人が訪れた。

 アトレティコが延長戦の末に3-2で勝利し、2戦合計4-2で8強入りを決めたこの試合は、ロックダウン(都市封鎖)の措置が取られる前にイングランドで行われた最後のビッグマッチとなった。

 記事によれば、国民保健サービス(NHS)のデータを分析するエッジ・ヘルス(Edge Health)社は、対照群として使われた同様の病院と比較し、この試合が開催25日〜35日後までの近隣病院における「41人の死者増に関連」したと推定している。

 英インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)とオックスフォード大学(University of Oxford)は、試合が行われた当時の陽性者数について、英国が約10万人だったのに対し、スペインは約64万人だったと概算している。

 3月には、競馬・障害競走の祭典「チェルトナム・フェスティバル(Cheltenham Festival)」もイングランド南西部で4日間にわたって予定通り行われ、主催者は主要スポーツイベントの続行は安全だとしていた英国政府のガイドラインを開催理由に挙げていた。

 同紙が引用したエッジ・ヘルス社の研究では、チェルトナム・フェスティバルの開催が、死者数の37人増につながった可能性があるとされている。

 25万人以上が訪れたチェルトナム・フェスティバルの主催者は、大会用に手洗い場を追加で設置するなど、特別な衛生対策を取っていたと主張している。(c)AFP