【5月23日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)は22日、英政府が入国者に課した14日間の隔離措置の対象外にならなかったことから、同国シルバーストーン(Silverstone Race Circuit)で2レースを開催する計画が打撃を受けた。

 この措置は新型コロナウイルスの拡散に歯止めをかけるべく6月8日から導入されることになっているものの、3週間ごとに見直されることになっている。そのため、7月に英国GP(British Grand Prix 2020)として予定されている2レースは、開催に向けて政府との合意が間に合う可能性が残されている。

 F1は先日、新たな規制措置が「F1とサプライチェーンの関係者数万人の仕事」に影響を与えると強調し、隔離免除の必要性を強く訴えていた。しかしながら、シルバーストーンのスチュアート・プリングル(Stuart Pringle)マネジング・ディレクターは、両レース開催に向けて政府と合意できると期待している。

 プリングル氏は英スカイ・スポーツ(Sky Sports)に対して、「この業界の重要性が政府に理解されると確信している」とすると、「良識的かつ現実的な結論が出ると楽観している。それができれば、当然ながら後は適切な解決策を用意するのがF1の責任となる」と述べた。

 F1は10チームのうち7チームが英国に拠点を置いている。興行主は今季開幕戦として7月5日にオーストリアGP(Austrian Grand Prix 2020)を無観客で開催し、翌週も同GPのサーキット、レッドブル・リンク(Red Bull Ring)でレースを行うことを目指している。さらにはシルバーストーンにおいても、無観客で2週連続でレースを実施する計画を立てている。

 F1の広報担当者はこの日、AFPの取材に対して、「今回の措置がF1とシルバーストーンに及ぼす影響について、われわれは政府と協議している。話し合いは現在も続いており、安全第一に解決策を見いだしていく」と述べた。(c)AFP